宮野真守演じる早川逸馬が、万太郎と永守徹を出会わせる
らんまんに早川逸馬きたー!:友を裏切った万太郎の黒歴史を回収
らんまんに早川逸馬が帰ってきた。
万太郎は、佐川時代に一時自由民権運動にのめり込んだことがある。
その時の仲間が、宮野真守演じる早川逸馬。
彼とのエピソードは、万太郎の黒歴史だ。
万太郎と、逸馬は自由民権運動の集会で警察に捕まったことがあった。
その時、万太郎は、「自分はたまたまその集会現場に居ただけで自由民権運動に関わっていない」と主張していた。
だが警察は逸馬に、拷問めいた尋問を行い、「万太郎も仲間だ」と言わせようとする。
だが、逸馬は拷問されても、「万太郎は仲間ではない」と言い張った。
万太郎は、逸馬の言葉で警察から解放される。
自分が自由になるために、逸馬を犠牲にしたのだ。
万太郎にとっては黒歴史だ。
それから、何十年もたったある日、逸馬が万太郎の妻、寿恵子の営む待合茶屋「山桃(やまもも)」に客としてやってきた。
逸馬は、年齢を重ね重厚さを増した紳士となっていた。
まあ、宮野真守さんがそう演じていたわけだが、年相応の重厚さ落ち着きをうまく表現していた。
また、逸馬が寿恵子の山桃を訪れた時の演出もなかなかだった。
「山桃」は実は土佐や木として指定されている。
さらに、花言葉は、「ただ一人を愛する」だ。
その寿恵子の店の山桃は、万太郎が寿恵子のために贈ったものだった。
逸馬は、すぐに土佐の山桃を見つけ、その実を頬張り、「うまい」
と呟く。
この辺りは、らんまんでは何の解説も入れていない。
だが、「万太郎が寿恵子に贈った、『あなた一人を愛する』、という花言葉を持つ木」だということがわかると、また味わい深い一場面だ。
この後、逸馬は寿恵子との会話を通し、山桃の女将が万太郎の嫁であることを知る。
こうなると、行動の早い逸馬だ。その足で、寿恵子と共に万太郎に会いに行く。
そして、再会。
二人は抱き合い、これによって万太郎の黒歴史は解消された。
さらに、この頃借金まみれになっていた万太郎に、救世主となる永守徹との出会いを演出する。
早川逸馬の存在がでかい。
万太郎の借金を肩代わりをした永守徹のモデルとは
この頃、万太郎の借金は3万円を超えていた。
3万というのは、今の貨幣価値に直すと、おそらく3000万円弱といったところらしい。
大学の助手として、月々の薄給はあったが到底万太郎の浪費生活をカバーできる金額ではなかった。
その借金を全部返済してくれた人物がいたのだ。その人物が永守徹。
この永守徹のモデルは誰か。
池長孟(はじめ)という、京都帝国大学法科の学生だった。
学生ではあるが、兵庫県に広い土地を所有する大資産家の当主であった。
その池長さんが、3万の借金を全部返済し、さらには牧野富太郎博士のために研究所まで立ててくれたのだ。
日本には、こういう篤志家が存在するのだからすごい。