中国の王毅国務委員兼外相が30日に、フィジーで南太平洋の島嶼諸国と外相会議をオンラインで開催したという記事が今日の一面。
5月24日の日米豪印首脳会談で、中国を念頭に、力による現状変更に反対する表明への対抗措置だろう。
中国の、今回の試みはタイトルにあるように失敗だったようだ。
失敗という文字を見て、ちょっと嬉しくなる。
具体的には、「安全保障面で南太平洋の島嶼諸国を中国側に引き込む」ことがねらいだったが、それに失敗したということ。
南太平洋の島嶼諸国のリーダーたちが、中国マネーに目が眩み、あちら側に流れることを心配していた。だが、踏みとどまってくれた。ひとまずホッとする。
しかし、まだまだ気は抜けない。肝心のオーストラリアにしても、政権交代で今後どう出るか。また、ロシアと関係が深いインドの今後の在り方も気が抜けない。
その上で、南太平洋の島嶼諸国の在り方にも関心を寄せ続ける必要がある。
ソロモン諸島は台湾と国交を断絶し、新たに中国と国交を結んだ。
さらに4月に、中国と2国間の安全協定を結んでいる。心配だ。
しかし、そんな中でフィジーが米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に参加することになった。これは、良いニュースだ。
これにより、IPEFは、
米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、台湾という、
13か国と台湾の体制に、フィジーを入れて、14か国と台湾の体制となった。
中国の甘い罠にハマることなく、日米豪の自由主義社会に入ることが結果的に国の安寧につながるを知ってもらいたい。そのために、日米は、粘り強い交渉を進めて欲しい。
今日も産経の一面は、良い記事だ。